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銃は置いていけ。
カンノーリは持ってきてくれ。
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これは、映画「ゴッド・ファーザー」に出てくる名セリフの一つ。
裏切り者を射〇した後で、〇害に使った銃は、足がつくからその場に置いていけ。(持って歩くな。)
そのかわり、カンノーリは、今朝、妻に(買って来てと)頼まれたので、持って帰らないといけないから取ってきてくれ!
と仲間に指示する・・というシーン。
カンノーリは、小麦粉で作った生地を、筒状にして油で揚げて中にリコッタチーズを詰めた、シチリアのドルチェ。
暗黒街のイタリア・マフィアたちにとっても、大好物の飛び切り旨いドルチェらしい。
いや・・マフィアじゃなくても、、これはたまらなく旨いよ。。笑
ということで、超簡単なカンノーリのレシピをご紹介します。
ちなみに、カンノーロ(単数形)で「小さな筒」という意味。複数形になると「カンノーリ」です。
リコッタチーズを作る
リコッタの「リ(ri)」は再びの意味。「コッタ」はイタリア語で「煮る」です。
で、リコッタチーズは「再加熱して(2度煮て)作ったチーズ」という意味。なかなか日本のスーパーでは手に入らないので、作っちゃいます。
※ちなみに、有名な「パンナコッタ」。パンナ(生クリーム)を煮て(コッタ)作るドルチェなので、「パンナコッタ」と呼ばれてます。
さて、本格的なリコッタチーズは、カッテージチーズやヨーグルトからとれる「ホエイ」と呼ばれる乳清(黄色っぽい液体)を、加熱した牛乳に加えて作ります。
が、そもそも「ホエイ」を取るには、一度カッテージチーズを作るか、ヨーグルトを一晩水切りして、ホエイを取る・・という作業が必要になる。
カッテージチーズを作るのに牛乳を一度煮る。
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チーズを引き上げて、残ったホエイ(上澄みの水分=乳清)を再び牛乳と煮て作るので、リコッタチーズ・・なわけです。
とはいえ、ちょっと面倒なので、今回は加熱した牛乳にレモン果汁(お酢でも可)を加えて作る、カッテージチーズチーズをリコッタの代用として使います。
水切りの時間を少し短めにして、少量のはちみつを混ぜることで十分にコクのあるリコッタチーズのような風味がつくれますよ。
牛乳1L(乳脂肪分が多い方が沢山チーズが取れる)を鍋にあけ、塩を2g加え、かき混ぜながら75度まで加熱。(これより加熱すると風味が落ちるので注意。)
ここにレモン汁を60cc加えると、モロモロ・・と乳脂肪分が固まり始める。
※生のレモンを絞った液は、酸度が安定しないので、レモン100%のレモン汁を使う方が、仕上がりが安定します。
すぐに火を止め、10分ほど放置する。
ザルにキッチンペーパーを敷き、鍋の中の塊を玉杓子でザルに移し、濾す。
※ボールを下に受けておくと、ホエイが取れます。このホエイを、次の牛乳と煮込めば、リコッターチーズが作れるので、ホエイは捨てずに殺菌した容器に移しておくと良き♪
レモン汁の代わりに同じ分量のお酢でも作れますが、お酢だとチーズの仕上がりが硬めになります。
1時間、水切りしたらボウルに移して、はちみつ20gを混ぜこんで簡易リコッターチーズ完成。およそ150g~170gぐらい作れます。
この時点で美味しすぎるので、つまみ食い注意w
生クリームを9分立てにして、リコッタと合わせる
生クリーム200ccにグラニュー糖40g、ラム酒20ccを入れ9分立てにする。
そこに、リコッタチーズ全量を入れ、よく混ぜ合わせます。
リコッタで少しダレた感じになるので、生クリームはしっかり硬めに立てて合わせるのがポイント。
絞り袋に移し、冷蔵庫で冷やしておきます。
カンノーリの皮(筒)を焼く
小麦粉、砂糖、マルサラ酒で生地を作り、カンノーリ用の筒に巻き付けて、油で揚げるのが正式なレシピ。
ですが、、最も簡単に作るには「餃子の皮」を使っちゃえばOK。実は、これがかなり美味しくできるので、騙されたと思って試してみて。笑
コルネ型に餃子の皮を巻き付け、水で合わせ目を止めます。
コルネ型が無ければ、アルミホイルを丸めて棒状にしたものでも可。
全部止め終えたら、オリーブオイルをたっぷり目に、まんべんなくハケで塗ります。
170度に加熱したオーブンで10分ほど焼きます。
いってらー!
おかえりー!
オリーブオイルを塗って、オーブンで焼くことで、カロリーオフに♪しかも油で揚げるより簡単だし。(ダイエットするなら、カンノーリ食べたらダメな気がするけどww)
冷めたら、コルネ型から外します。(作り置き、OKです)
作り置きは、タッパーに入れて、しっかり蓋をし(ラップでも可)冷蔵庫へ入れておけば3日ほどパリパリの状態で使えます。
カンノーリのシェルを焼いている間に、ドライフルーツをラム酒に漬けておきます。(マルスキーノ酒、キルッシュでもOK)
イタリアでは、カンノーリのドライフルーツはドレンチェリーが良く使われますよ~。
チョコチップやピスタチオ、フレッシュの刻んだ苺を飾ってもGood!
いよいよ盛り付け
カンノーリのシェル(筒)に、リコッタークリームをたっぷり絞り入れます。
お皿に移して、ドライフルーツを飾り、粉糖を振ったら完成!
まとめ
餃子の皮←なんちゃってだろ?
と思いきや、簡単でめちゃ美味しいのでお試しください。
美味しいし、映えるし。笑
追記
クリームを絞り入れるのは、食べる直前がよいです。
完成させてから時間がたつと、リコッタークリームの水分をシェルが吸ってしまい、独特のパリパリ感が失われて、しっとりしてしまうので。
パリパリいわせながら、はみ出てくるリコッタクリームを「じゅるる♪」とすすり、食べるのがイタリアっぽくて良き!
追記2
パイシートを2cm幅に切って、グルグル巻きつけて、コルネのようにしても作れますがサクサクしすぎて「おフランス」な感じになります。(これはこれで、めっちゃ美味しいけど)
イタリアンらしさを求めるなら、餃子の皮がおすすめです。笑
本格的に生地から作るなら、
・薄力粉140g
・グラニュー糖10g
・塩ひとつまみ
・マルサラ酒40cc
・オリーブオイル2cc
をしっかりこねて、ラップにくるんで冷蔵庫に1時間寝かす。
↓↓↓
厚さ2mmぐらいに伸ばし、8cm×8cmぐらいに切って、コルネ型に巻き付け揚げ油で揚げる(サラダ油でOK)
ここまでやれば、完全に本家のカンノーリになりまっす(๑’ᴗ’)ゞ
お試しくだされ!